数多くの防音の体験を通じて木の力・利点を再認識した

木の力を活かす防音設計・工事

 騒音だらけの天井やGL壁を解体して、防音材と一緒に再構築した防音構造の下地は、全て木材でした。

 適切な絶縁、制振処理を施した木構造は、加工しやすく、しなやかであり、構造的な補強を行えば、メンテ無しで20年以上は 問題なく、防音の内装構造を持続できます。鉄骨下地のような過度の反響も抑えることが出来ます。

 市販されている製品を含めて、木材と相性の良い遮音材・制振材・吸音材が相乗効果を生み出し、質量則を大幅に上回る防音性能を 発揮することが再認識できました。
 *相乗効果と留意点:防音効果と構造
 *防音建材の周波数特性:防音材と周波数特性
 *自宅マンションの回想録(ブログ):マンション防音体験もご参照ください。


防音の対象には「空気伝播音」と「固体伝播音」がある

 音には空気中を伝わる空気伝播音(人の声、テレビ・楽器、車のクラクションなど)、コンクリート・金属など固体を伝わる 固体伝播音(ドアの開閉音、足音、ピアノなど振動音)があります。

 空気音を大幅に遮断できる防音材であっても、固体音には殆ど無力なものがあります。鉛のように石膏ボードと一緒に使用すると 反響が酷くなり楽器防音室の環境を悪くするだけでなく、固体音には余り効果がないものがあります。
 音の種類や周波数特性に応じて、防音対策に使用する防音材・工法は使い分けなければなりません。安易な防音工事では効果は 全く出ない場合もあります。このことを自宅のリフォームや防音設計業務の中で体験してきました。

 当サイトでは、参考となる典型的事例や関連リポートなどのウェブページをリンクしますので、併せてご覧ください。
 *事例・トピックス:防音(マンション・木造)
 *防音工事経験者の声:防音依頼者の声